2013年12月13日金曜日

すまいるリトミック発表会・2歳児クラス今日の発表

子どもたちの世話をするために、空から舞い降りてきた、メアリーポピンズ。
ちらかった部屋を見た、メアリーポピンズはこう言いました。

 「どんな仕事も、楽しくやる方法があるのよ!
  そのコツを見つければ仕事はゲームに!」

歌と魔法(呪文でしょうか)で、子どもたちに伝えるメアリーポピンズ。

  苦い薬も、ひとさじの砂糖があれば簡単に飲めるように、
  やりたくない事だって、考え方ひとつで楽しく変わる。

ひとさじのお砂糖は、自分の考え方を変える、こと。ではないかしら。

2歳児クラスは、色、形、数、の導入を、モンテッソーリ教育を取り入れて、
その子自身が、自ら考えて行動出来るように、レッスンしています。

散らかった部屋に、まる、さんかく、しかく、の形があります。

まる、の音楽が聴こえてきたら、まる、の場所へ、お母さんとおかたづけ。
さんかく、しかく、と続きます。

目で見ている形を、同じ形のところに片付けることなんて、簡単なことかもしれません。
でも、一年前は、1歳児だったこの子たちにとって、この一年で自ら学んだことは、
とてもとても大きくて大切なことです。
それも、誰に言われることなく、自分で考えて行動しているのですから。

おかたづけが終わったら、お母さんといっしょにお花畑をお散歩します。

お母さんといっしょだったら、どんなところでも、お花畑を歩いているように楽しむ子どもたちです。お花が咲いていました。どんなお花?

 お母さまひとりひとり、違う形で表現しています。それを見た子どもたちは、
 そうです。
 大きな手を広げた子、小さく床に寝そべった子、ふんわりとしたポーズをとった子、
 お母さんといっしょに大きなお花を作った子・・・。

 そのお花が風にゆられて、ゆらゆら揺れています。

お花畑に、お茶の用意がしてあるテーブルがありました。

 ポットになって、お母さんにお茶を注いであげましょう。

おかわり、おかわり!お母さんは、とってもおいしそうにお茶を飲みます。
 
2分音符の動きを、数で表現します。

自分が飲みたい子、おともだちのお母さんにまで、お茶を注いであげる子、
お母さんに、おいしいお茶を飲んでもらいたくて、必死に何度もお茶をいれる子。

お茶を飲んでいたら、はあ〜、眠くなってきました。お母さんといっしょにおやすみなさい・・・・・・。

2013年12月12日木曜日

すまいるリトミック発表会・今日の発表3歳児クラス

残念そうな顔で言うのです。

 「きょう・・はた・・しなかった・・・」

また、違う教室では、お母さまから。

 「家で、はた、を作って、楽しんでいます。」





メアリーポピンズの舞台は「イギリス」。
笑いのおじさんの家を出たら、イギリスの兵隊さんが旗を持って歩いていました!
(そんな話は、メアリーポピンズの中には出てこないのですが)

リトミック3歳児のレッスンでは、春に、
ロープの上を歩いてみよう、ボードの上を歩いてみよう、フープの中を飛んで歩いてみよう、というレッスンがあります。

夏になると、ロープとボードとフープを組み合わせた道を歩いてみよう。

秋が深まるこの時期になると、
壊れそうな橋があるよ、うさぎさんが池の踏み石をジャンプして歩くよ、
と、頭の中でイメージしたものを、体で表現出来るようになります。

それは、ロープの上を歩いた、あの足の歩き方経験した時に、筋肉に記憶させ、
脳に記憶をさせているからです。

「やさしく」「そっと」「ゆっくり」「ふんわり」
という言葉のニュアンスを、楽器の演奏だけではなく、

人と人の間で、生きている限り、間の取り方、力の出し方、声のかけ方、
かかわり方、が必要なのです。

「イギリスの兵隊さんになってみよう」
一人ひとり、兵隊さん、の持っているイメージはいろいろです。

兵隊さんを、見ていたい、というおともだちもいます。
みんなと同じ動きをしたい、というおともだちもいます。
かっこいい兵隊さんを表現することで、かっこいい自分になっているおともだちもいます。
子どもたちの数だけ、兵隊さんの表現は違います。

音楽は、人に影響を与えやすいので、悪く言ってしまうと、毒のようで、
その音楽の場をいっしょにすることで、共感性が生まれてきます。
だから、いろいろな兵隊さんがいて、いいなあ、美しいなあ、きれいだなあ、
楽しいなあ、という感情を人々にまで与えるのでしょう。

だから、最初のおともだちの言葉が出てくるのですね。

先週は、クリスマスのレッスンに時間をとったので、
兵隊さんの、はた、はやりませんでした。
そこで、出てきた言葉です。

もっとやりたい、あの楽しかったことをもっとやりたい、
何度も何度も思い出して楽しむことができる。

3歳児の素晴らしいところです。おままごとをしている様子と似ていますね。


笑いのおじさんのお家に、おしゃれをして行こう!
シルクハットを、拍子の聴き分けをしてかぶります。

・・・シルクハットのサイズは、子どもたちには大きく・・・

その姿を見ただけで、微笑ましい空気が教室に広がるのです。

その空気感が、大人に、忘れていたなにかを気づかせるのでしょうね。



















2013年12月8日日曜日

すまいるリトミック発表会・毎日が発表会1歳児クラス

1歳児クラスのことを考えただけで、ニヤニヤしております。

すまいるリトミック1歳児クラスは、伊丹、塚口、江坂の3教室。
一人ひとり違うので、クラスの雰囲気も違うのはあたりまえですが、
純粋無垢なところは、どの教室も同じですね。

この夏からでしょうか、
発表会で使用するカズー(このyoutubeのお兄さんおもしろい!)を使って、
ブーブー遊びながら音を出すことを楽しんできました。


このカズーは、息を吹いただけでは音が出なくて、声を出さないと音になりません。

メアリーポピンズがペンギンとダンスをする様子にぴったりということで、
選んでみました。

発表会では、いつもと同じ。
お母さんと、音を出す楽しみを経験する、ということです。

イギリスを舞台にしているので、ロンドン橋の曲に合わせて、高い音がなったら、
即時反応で、お母さんと高い橋を作る。低い音がなったら、お母さんの作った低い橋をくぐる・・・のですが。

模倣大好きなみんなは、お母さんと同じように橋を作ります。
どうぞ、ロンドン橋いっぱいの様子も楽しんでみてくださいね。

お母さんといっしょにお風呂に入って、お母さんといっしょに電車に乗って、
お母さんといっしょに歩きます。

お母さんといるだけで、幸せなんて!

すまいるリトミック1歳児クラスでした。



2013年12月6日金曜日

すまいるリトミック発表会・今日の発表5歳児クラス

リトミック研究センター新カリキュラムで、
6/8拍子のビート感を経験する、という項目が新しく増えました。

4分音符で歩く、ことなんて、簡単簡単!だと思いがちですが、
リトミックをはじめたばかりの子どもたちや、もちろん、お母さま方でも、
歩く、という表現が困難なことです。

聴く能力があるのにもかかわらず、音を分割したり、長さの異なるリズムをとることができない、正しい音程を表現できない。リトミック創始者である、ダルクローズは、
体がリズミカルにならないと、音楽的感覚は養うことができない、と発見したのです。

体がリズミカルになると、生活も、人との関係も、リズミカルになります。
逆に言えば、リズミカルではない人は、ぎくしゃくした関係をとりやすいということになります。

ダルクローズは、学生たちに、音楽に合わせて歩く、音楽が止まったら止まる、
これを繰り返したことが、リトミックのはじまりです。

6/8拍子を感じ取る、ことと、もうひとつ。
5歳児ふたりの、呼吸を合わせる楽しさ、を知ってもらいたいという、ここだけのねらいがあります。

足と手、足と手、足と手、の動きから、音楽のどのタイミングで、おともだちと表現をするのか。今は、歩くことで精一杯です。でも、合わせようという気持ちが感じられてきました。それが、今週の発表になります。

もうひとつ、メアリーポピンズの楽曲の中にある、ちょうど映画でいうと最後の場面。
お父さんといっしょに、タコあげをしに行こう!という時に流れる曲。






この「アクセント」の部分。大きな縄をふたりで持って、回します。
ただ回すだけ、のように見えますが、先週は、これが大変。

とにかく、自分の力試しのように振り回す。合わせるなんて、もってのほか。

どっちがいいか?

引っ張られた時の気持ち、いっしょにあった時の気持ち、縄を持ってやってみました。

そして、今週。
大きく縄が回った時は、ふたりの「力いっぱい」の顔が、穏やかになっていました。

拍子を理解する、ということは、今まで2歳児から、モンテッソーリ教育を取り入れて
数や、形、色、など、様々な方向からレッスンをしてきました。

わかったことをわかったように表現すること、これがリトミックです。

自分で自分に指揮をしながら、歩きます。
「1」という合図があったら、1拍目にボードに足をのせます。
2,3、4は、ボードを踏んではいけません。
「2」では?「3」では?

5歳児の春の頃は、拍子ってなんだ。声に出して数えながら歩くなんていうことは、
魔法使いがすることだ、という困った顔をしていました。
うれしいです。数えながら歩いています。

リトミック発表会、プロローグとして、「言葉のライン」を、絵と言葉と動きで、
表現してもらいます。
この二人は、天才的な絵を描きます。絵が大好きです。
この子たちのいいところ、どうぞ、楽しんで見ていただけたら。

葉っぱが落ちてきた!どんな音がする?
 「ひらひら」「さらさら」「すいすい」
どんな様子?動いてみよう。

どんな様子?描いてみよう。

日本語の言葉と音楽は、日本人はとても仲良しなのです。

先週までの、言葉のラインの作品は、発表会会場入口に展示します。

笑いに笑って、あっちころがりこっちころがり描いた様子が伝わると思います。

わたしの言葉で、紹介してしまうと、ちっぽけに感じてきました。
この辺りで失礼します。



2013年12月5日木曜日

リトミック発表会。毎日が発表会。

すまいるリトミック発表会の今日の発表の様子。

4歳児クラスのことを少しだけ、ここに残しておきます。

  ターティティ/ティティ/ターター/タァーン

のリズムを感じ、妖精にクリスマスプレゼントを渡します。





ここの4小節目「タァーン」にしたけれど、本当は、「ターティ」
タァーンとターティ、もしくは、アウフタクトのように動いたら、
どんな感じになるのか、レッスンしてみました。

どうかなあ。どうしたらいいかなあ。みんなと考えています。

4歳児は、2拍子のリズムのレッスンが多いです。
その中でも「ティティター」がたくさん使われている、イギリスの曲を
選びました。




ティティター、どこにあるかなあ。このティティターの動きはどうする?

 「みんなで手をつないで、大きくなりたい!」

いいねえ!!みんなも、うんうん!

拍子も変わります。

曲の途中で4拍子から3拍子に変わる。それを、感じること。感じたことを、動きで表現すること。ここの動き、というのは、歩く。リトミックの基本。ここは、自由な動きではないのね。決まっているから。ただ。この子が、2拍子を3拍子と感じてそれを表現したら。最初は感じること重視だから、よし、と
twitterから。

曲の終わりのところ。「ジャンプしたい」までは、みんなで決めていた。その次。どうするんだったかなあ?(本気で忘れる)んー、と考えてから「小さくなる!」いいねええ!!

twitterから。

教具の中にある、2拍子リズムカードをならべてみました。
「2拍子の基礎リズム」を順番にならべてみましたが、ひとつ足りないリズムがあります。

裏返しにして、この部分は、ティタァーイということにしよう!

・・・・だれも、うん、と言いません。

裏にリズムをみんなで書きました。

これで、納得。

基礎リズムは、メアリーポピンズ煙突掃除の様子に取り入れて、
大掃除です!







イギリスといえば、この方!

曲の最後は、掃除のステッキをみんなで上に上げるそうです。

まだまだ、
「あなたはどう思う?あなたはどうしたい?」
「みんなといっしょにするにはどうしたらいいか?」

4歳児ならではの、楽しい考える時間が続きます。





2013年12月2日月曜日

リトミックおさんぽのーとクラフト作品

すまいるリトミック伊丹
 2歳児クラス





-2013.12.02-

リトミック3歳児クラス。
サンタさんの顔に注目。









2013-12-03追記

すまいるリトミック2歳児クラス

お母さんといっしょに楽しい時間。
切るのが好きな子、色を塗るのが好きな子、のりで貼るのが好きな子、
いろいろいろいろ。
その間を、お母さんが素晴らしい合いの手を入れて完成させてくださいました。






すまいるリトミック4歳児

 ごめんなさい。写真を撮るのを忘れました。

すまいるリトミック5歳児

この3本の木だけ、レッスンの中で製作しました。




おまけ。

 「おおお!てぶくろができた!」

切った紙の形から!




-2013/12/04追記-

すまいるリトミック江坂

2歳児クラス




3歳児クラス
(ひげに注目)





2013/12/05追記



2013年11月22日金曜日

わらったおかおはどんなかお?2歳児クラス

リトミック2歳児クラスおさんぽのーとです。
同じ顔が、ひとりもいませんね。
(全員の作品を残すことができなくてごめんなさいね。)


















2013年10月14日月曜日

リトミックおさんぽのーと4歳児「ピクニック」ぬいさし

リトミックおさんぽのーと4歳児クラスの教具に、ぬいさしの教具も入っています。
レッスンでもぬいさしをしますが、2ヶ月に一度のクラフトにも、ぬいさしが取り入れてあります。

必要な基本の動きは、
 通す
 紙に穴を開ける 刺す
 糸を切る 結ぶ 糸巻きに糸を巻き取る

「4歳の子に、針を持たせるなんて!危ない!」
最初は、お母さまはドキドキはらはらしています。でも、2歳児クラスで、はさみを導入する時も同じことを説明するのですが、正確な使い方を提示すれば、危ないことはありません。知らない方が、危ないですね。

賢い子になってほしい、と願わない親はいません。でも、ほんとうに賢い子、頭のよい子というのは、どんな子でしょうか。
「考える力」がある子、「学び方」を身につけた子です。
子どもは、自分の手を使って、自分でやりたがっています。
ひとりでできるように手伝ってください。

2歳児で、ビーズ通しを経験している子どもたちは、まるで写経でもしているように、
集中して最後まで丁寧にやりとげます。

それでは、クラフトの「うし」さんのぬいさしをしてみましょう。


①切ります。
(台紙にのりで貼ってから、次の作業に進むといいのですが)


②下敷きの上に置きます。



③丸い点に、穴を開けます。


④後ろから見たら、全部穴が開いているのが確認出来ますね。


⑤下から上へ、こんにちは。上から下へ、さようなら。


⑥途中、糸が足りなくなったり、ちょっと手をはなす時は、
 必ず、針山に針を戻します。ひとつの針山にひとつの針がいいようです。


⑦出来ました!!


⑧元に戻します。



リトミック研究センター認定教室 すまいるリトミック


リトミックおさんぽのーと5歳児クラフト「じゅうごやさん」

2ヶ月に1度の、おさんぽのーとクラフト作成です。

お子さまが一人で制作するものと、保護者にお手伝いをお願いするものがあります。一人でする場合でも、側で見守っていただくようお願いいたします。

と書かれています。お子さまが「やってみたい」と言えば、保護者が制作する、とあっても、どうぞ、お子さまにやらせてあげましょう。逆に、子どもが制作する、ところでも、興味がないようであれば、ちょきちょきさくさくと保護者さまが制作してください。

いっしょに同じ方向を見ている、というところが、
このクラフトの第一の目的です。

その中で、5歳児のクラフト「じゅうごやさん」の中に、
●折り紙 ロケット があります。こちらを手順を書いてみます。
(テーブルの汚れは、お気になさりませぬよう・・)

①四角い折り紙


②半分に折ります。


③四等分に折りましょう。


④③を広げて、下の部分だけ折ります。


⑤上の部分も折ります。


⑥⑤で折ったところを、三角に折り下げます。


⑦ひっくり返して、縦半分に折り目をつけましょう。


⑧上の部分を、上の両端を三角に折り下げます。


⑨半分に折って、



⑩下を両方とも、三角に広げます。



⑪ひっくり返したら、ロケット完成!しゅわーっち!



 


2013年10月8日火曜日

リトミックは教育です。人間教育です。

子どもたちと過ごしていると、100人いたら100人の驚きや発見があります。この子は、こんなことも考えていたのか、こんな発想もするのか、と大喜びの毎日。でもふと、横を見ると、どんよりとした表情をしているお母さまがいる。
聞いてみると(聞かなくてもなんとなく察するのですが)、この子のこれが不安だ、と嘆いている。どの親でも、我が子が幸せになってほしいと願う。親だからこそ、不安になり悩む。それを含んで考えても、困った困ったと泣きそうな表情で子どもを見ている。
 リトミックなので、音楽にあわせて動く。不安に不安が重なっているお母さまは、身体感覚が弱っている。さて、その原因は?さて、その時どうしたらいいのか。人は変えることは出来ないけれど、なにかあるのではないか。

 もう10年ぐらい前から、精神科医名越康文先生の本を読み、講座で話を伺い、メルマガを毎月読み、それでもまだまだわからない。ひとつわかると、またわからないことが100倍に増える。でも、毎日出会う子どもたちの今は、もう戻らない。幼児期の教育は、この子の将来を変えてしまう。

 “リトミック創始者である、エミール・ジャック=ダルクローズは、人間の発達、とりわけ基質、性格、そして人格について、哲学、教育学、心理学、生理学、体育学の徹底した研究によって究明し、その成果にもとづいて視座を設定して、リトミックの本質と意義を明らかにしていること。子どもを徹底して観察し、才能、能力、天性、といった子どもの心性の捉え方を革新し、リトミックによるその開発とともに人間性の開放を目指す音楽教育を世界ではじめて試行したこと。”「音楽と人間」エミール・ジャック=ダルクローズ著あとがきより。
 この間、杉本明先生のリトミック研修でも、「リトミックの理念は人間教育です。日本では教育の意味が違います。教育とは、その人の持っている能力を引き出すこと。」さらに杉本先生は「その人自身が、引き出したものを、自分で考えて噛み砕いて発展させる、ところまでを教育である」と。

 教育には近道はないけれど、子どもを尊敬することから、興味を持って見ること、からはじまると思います。
それには、どうしたらいいかな。いっしょに考えてみましょう。

2013年8月14日水曜日

すまいるリトミック発表会2013 メアリー・ポピンズ 



 今年のすまいるリトミック発表会は、「メアリー・ポピンズ」。
メアリー・ポピンズは、ディズニー映画にもなりみなさまもご存知だと思います。
ただ、今回のメアリー・ポピンズは、ディズニー映画よりも、原作に近いメアリー・ポピンズにしたいと考えています。
 メアリー・ポピンズのお話の内容は、あちらこちらで紹介されていますので、それはそちらを参照していただくことにしまして、かなりマニアックな、リトミック目線で、リトミック発表会に向けて紹介させていただきます。
 それと、小学生の頃に夢中になって読んだあの飛ぶような感覚を探し求めてみました。この言葉を覚えたら、メアリー・ポピンズに会えるという「おまじない」の言葉があったはず。それは、どこに書かれているのか。なんと、結論はまだ出ていません。
 それでは!


“ディズニーの魔法にかかると変わってしまう。人魚姫は、人間の足の変わりに舌を切られる。白雪姫も、王妃は死ぬまでダンスを踊らされる。“ディズニーが子どもたちに必要だと考えるには、ありのままの現実ではなく、夢と希望にあふれた世界なのです。”メアリーポピンズのイギリス
twitterより


メアリー・ポピンズの本は、確認出来たものを含めて、
『風にのってきたメアリー・ポピンズ』『帰ってきたメアリー・ポピンズ』『とびらをあけるメアリー・ポピンズ』『公園のメアリー・ポピンズ』『メアリー・ポピンズ AからZ』『メアリー・ポピンズのお料理教室―おはなしつき料理の本』『さくら通りのメアリー・ポピンズ』『メアリー・ポピンズとお隣さん』
になります。
岩波少年文庫からの4冊は、アマゾンからも簡単に購入出来ました。
本当はリトミックの流れに、その他の文庫は必要ではなかったのです。
でも、先に書いたように「おまじない」の書かれていた部分を探したい一心で(しつこいとも言いますが)絶版になっている『さくら通りのメアリー・ポピンズ』『メアリー・ポピンズとお隣さん』
は、図書館から借りました。



風にのってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)
風にのってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)






リトミック発表会では、この「風にのってきたメアリー・ポピンズ」からが、
多くなります。読んでいて、子どもたちの表現と情景がすぐに浮かびました。

お茶会があり(2歳児クラス)、メリーゴーランドにのり(2歳児クラス)
メリーポピンズのかばんから出てくるものは?(1歳児クラス)
笑うガス(まねっこリズムで3歳児クラス)
コリーおばさんと買い物に行き(3歳児クラス)、
夜の動物園は行ってみたら!逆さまです!


絵本などでリトミックをする時も、あらすじは追わない。頭の中で物語の中に。今度は、実際にいってみよう!お話の中に!さあ、立って!という、毎日がディズニー。
twitterより

ディズニー映画のメリー・ポピンズ色は、出したくないんだなあ。だから、春から、文庫ではなく絵本のようなものを探しているんだけど、みつからない。子どもって、ビデオだとそれだけになっちゃうんだなあ。
twitterより

各クラスごとに、お話を割る(?)。そこから、ここはこの年齢のこのリトミックのこのねらいがいい。今までレッスンでやったことが形を変えて出てくる感じ。1回もレッスンでやったことがない、ということはないだろうな。10円くじの飴みたいに、ひとつリトミックをすると、下は絡まっている。
twitterより

“通常の音楽教育では、記憶を通して子どもに動きの感覚を与えようとするが、知的理解を与えようとはしない。知的理解は集中力と比較力の錬磨によって身に備わるものである。動きの感覚の方は、身体経験によってのみ習得できるのである。”「リズムと音楽と教育」エミール・ジャック=ダルクローズ


このような音楽をリトミック発表会で会場全体でやります。教室だよりに、古臭い人のようにカメラは禁止です、と書いたのは、こういうことでもあります。この場にいる老若男女すべての人が、その人が出来る範囲でいっしょにやります。出来ることしか出来ないし、出来ることをすることがいいのです。


52風にのってきたメアリー・ポピンズ/53帰ってきたメアリー・ポピンズ/54とびらをあけるメアリー・ポピンズ/55公園のメアリー・ポピンズ/3歳児クラスか4歳時クラスに、お料理メアリー・ポピンズとか入れようかな。

この時は、3歳児か4歳児に、と考えていましたが、「お料理メアリー・ポピンズ」は、小学生クラスで発表する予定です。

 “「私の知りたいことは、」と、いいました。「こういうことなの。つまり、星は金の紙なのか、金色の紙が星なのか、ってこと。」”風にのってきたメアリー・ポピンズより




最近、啓発的というのでしょうか。〜すべきである、〜しなさい、〜しないといけない、しまいには、〜できないのはお母さんのせいである、のような。絵本でも多いように感じています。
メアリー・ポピンズの、ディズニー映画がどちらかと言うと、実は映画からこんなことを訴えています、お父さんとお母さんには子どもといっしょに遊ぶことがいいことです、というような、映画ですから仕方がないのですが、メッセージが大きいのです。

でも、メアリー・ポピンズの原作者であるトラヴァースさんは、わたしの読んだ感じですが、そんなことは求めていなかったと思うのです。
メアリー・ポピンズは、魔法使いか、魔女か、どこから飛んできたのか、そんなことはこの物語を読んでいてさほど気になりません。
 読み終わった時に、宇宙から足元を見たような、隣に座っているのはライオンではないか、そんな魅力が広がります。子どもたちは、きっとこの現実と現実ではない部分をふわりふわりしているのかもしれませんね。


帰ってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫 53)
帰ってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫 53)



















“できるだけ遠くを考えてごらんなさい、その国は、それよりもっと遠くでした。できるだけ高いところを考えてごらんなさい、それよりも、もっと高くて、できるだけ深いことを考えてごらんなさい、それよりも、もっと深かったのです。”「帰ってきたメアリー・ポピンズ」


とびらをあけるメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)
とびらをあけるメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)

風船売りのおばあさんが公園にいました。ジェインとマイケルが、風船を選びます。

 「まあ、メアリー・ポピンズ、ほんとなの?1つずつ?ほんとーほんとに?」
 
 「いつも、ほんとのことだけ、いうようにしています。」とメアリー・ポピンズは、きどっていいましたが、たいへんとくいそうにみえました。

選んだ風船を風船ばばあさんが膨らますと・・・。まるい風船のうえに、はっきり字が書いてありました。名前が。

 「わからないわ。どうして、知っていたの?まえに、わたしたちのこと、見たことないじゃない。」

 「ああ、かわいいアヒルっ子さん、いったじゃないかね、風船、風船なんだからって!これは、ことさら特別なんだよ。」


 「でも、おばあさんが、名まえを書いておいといたの?」と、マイケルがいいました。

 「わたしが?」と、おばあさんが、くすくす笑いだしました。「とんでもない!」

 「じゃ、だれ?」

・・・と続きます。この「風船」。リトミック発表会会場で、会場に入った方すべての人に配る予定です。風船になるかどうかはわかりませんが。


“もし、王さまが、どんなにお金持ちだったか話してあげようと思ったら、来年までここに座っていなければならないでしょうし、それでもまた、王さまの宝物の半分も、お話できないでしょう。王さまは、それはそれは、とほうもなく、むちゃくちゃに金持ちだったのです。つまるところ、
この全世界で、王さまのもっていないものは、たった一つだけしかなかったのです。 そして、それは、賢さというものでした。”「帰ってきたメアリー・ポピンズ」より

この王さまが変わりました。それは「歌」を教えてもらってから。王さまの歌「おお、べんきょうするなら、とことんまでも、やりましょう、だけど、それでは、いそがしくって、よくかんがえるひまがない。」
この王さまの歌「世界をぐるりとまわるのは、わたしはあまりしたくない、だって、そしたら、ただまっすぐに、家へもどってくるばかり!」脱グローバル論の、グローバルな人材とは、まっすぐ帰ってくる家のない人を作り出すことだ、を思い出したわ。

ひとりひとりがその子の今であり続けますように。

「むろん、あるとも!なににだって音楽はあるんだ。地球のまわる音を、きいたことはないかね?うなりごまみたいな音をさせるよ。」とびらをあけるメアリーポピンズ


「テームズ河は、ねむ気のさすようなフルートさ。そうとも!この世のものはなんでもー木や、岩や、星や、人間やーなんでもみんな、じぶんのほんとうの音楽をもってるんだよ。」とびらをあけるメアリーポピンズ

「子どもたちの両足は、じぶんのほんとうの音楽にあわせて踊ると、つばさのように軽く、いままでけっして、こんなに軽やかに楽しかったことはないと、ふたりは思いました。」とびらをあけるメアリーポピンズ


じぶんのほんとうの音楽にあわせて歩くと〜。これ、いいよねえ。リトミックは歩くことが表現。音楽にあわせて歩くことから。あわせて、ってね、行進じゃないのよ。じぶんの呼吸をあわせる。

目とか耳とか舌とか、感覚とよばれるものは、慣れちゃうよね。「ほんとうの」音楽。日本人はとくに、木とか雲とか風、土、鳥、虫の声、水の音、を、感覚器官が育つ時期に聴いておきたいね。その時、まわりの言葉が話せる大人が気がつくこと。「土の音がするね、いい音だね」と。

舞台があって、客席があって。舞台だけが光を浴びて輝く。客席はどこまで続いているかわからないけれど真っ暗。誰がいるかもわからない。「教育」というものを、この状態にしようとしているのではないかと。今年は、それも入れるけれど、最後は、光をすべてにあてる。


公園のメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)
公園のメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)














ひとつ悲しいのがね。あの頃のような感覚でメリーポピンズを読めない。特に、リトミック目線で読んでいるから、ここは「使えない」とか、切り捨てた読み方をしてしまう。子どもたちの姿が、その場面に入ると、よし、になるわけ。それと、言葉にリズムがあるかどうか。でも原作は英語だから苦しいのね。

むかし、むかし、あるところに/ごさくが たまげて みておるうちに、だいふくもちは こんまい もちを つぎつぎと うんだ/ひる なお くらい やまみちを すたすた すたすた/というお話だと、しっくりしたリズムになる。言葉と足がいっしょになるの。


これが、DVD。

メリーポピンズ スペシャル・エディション [DVD]
メリーポピンズ スペシャル・エディション [DVD]















この曲の最後に、カズーだと思うんだけど楽器を使っているのね。この楽器は、
1歳児クラスでペンギンさんになってみようかしら。


この本は、月曜日の献立、火曜日の献立・・とレシピが書かれています。
小学生のクラスのおともだちに、何曜日のなにを作るのかをいっしょに選んでみます。


メアリー・ポピンズのお料理教室―おはなしつき料理の本
メアリー・ポピンズのお料理教室―おはなしつき料理の本








  たとえば、月曜日の献立。

 朝ごはん
   オレンジジュース、コーンフレークス、半熟卵
   メアリー・ポピンズには、かなり濃い紅茶、子どもたちにはミルク

 昼ごはん
   ローストビーフ、ヨークシャー・プディングそえ、キャベツのバター煮、
   星の形のジンジャーブレッド

 晩ごはん
   チーズトースト、レモンゼリー

いかがでしょうか?

そして、図書館からお借りしました「メアリー・ポピンズとお隣さん」
「さくら通りのメアリー・ポピンズ」の2冊。

あの「おまじない」の言葉は残念ながら、この2冊の本の中にも書かれていなかったのです。



そしてこの本には、こう書かれてありました。

「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」
この映画のなかで、最も有名な言葉。

実はこの言葉は、19341年に発表された原作小説には出てきません。映画で初めて用いられました。






なんということでしょう。あのおまじないにときめいた事は、記憶に記憶を重ねているうちに、想像に想像を重ねているうちに、自分の中で作り話になってしまったのでしょうか。いやいや!
メアリー・ポピンズは、まだどこかにいるのです。

 「もっと真剣に考えてごらんなさい!まだまだ足りないわ!」


Mary Poppins
Mary Poppins










長くなりました。
イギリス音楽もリトミック発表会で触れていこうと考えています。
続きは、また。


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