2013年4月10日水曜日

リトミックは有益な影響をおよぼす

引用します。

真の教育者は、同時に、心理学者、生理学者、芸術家でもあらねばならない。
一人前の市民として学業を終えるには、まともな生活を送ることができるだけでなく、
生の感動を感じとる能力を備えていなければならない。

創作力を持ち、他の人々の感動と協和して心を動かせることができなければならない。

残念ながら、教育者の卵が全員一人前の教育者になるわけではないし、
その教え子たちが、非の打ちどころのない人物になるわけではない。けれども、大いなる努力を傾けなければならない。

あの悲惨な時代へ私たちを駆り立てた戦争がもたらしたあらゆる興奮の次に為すべきは、
真剣に明日を思い描くことである。ひとたび戦争が終われば、昂揚した気分が落ち込み、
栄養不良で活力を失ってはならない。

身体的訓練が大部分である芸術教育だけが、過度に刺激を受けた私たちの神経組織を鎮めることができよう。

もしこの教育が本質的にスポーツ的なら、目的を踏む越し、感受性を欠いた世代をつくり出すだろう。

大事なことは、
教育が知的な発達と身体的な発達を平行して前進させることであって、

リトミックは、この二重の意味で有益な影響をおよぼすものと私は思うのである。

「リズムと音楽と教育」エミール・ジャック=ダルクローズ著



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