2014年6月10日火曜日

子どもたちの100の言葉とリトミック

レッジョ・エミリア市の挑戦2001 「子どもたちの100の言葉」佐藤学監修
DVDが朝に届いて早速見ました。
レッジョ・エミリアの本を開くと、子どもたちの作品に驚きます。驚きの理由が、このDVDの中からまた知ることができました。

まずは、親、子ども、専門性を持つ保育者の3点の共同体。
そして、子どもを囲む広い空間環境。

何度も何度も言っていますが、
大人だからといって、何を知っている。大人は子どもよりも偉い人ではない。どうして子どもに教えようとするのか。

子どもを見れば見るほど、子どもは大人よりもたくさんの言葉に出来ないくらい素晴らしいものを持って生まれてきている。




ローリス・マラグッツィの言葉
 冗談じゃない百のものはここにある
 (子どもは百倍もその百倍もその百倍も)
 けれども、その九十九は奪われている。

 学校の文化は 頭と身体を分けている。
 そして、子どもにこう教える。

 手を使わないで考えなさい。
 頭を使わないで行動しなさい。
 話さないで聞きなさい。
 楽しまないで理解しなさい。

マラグッツィは、ピアジェが所長を務めるスイスのルソー研究所で発達心理学を学んだ経験がある。
これで、リトミックとつながる何かをみつけた。

“ジャック=ダルクローズは、当時E・クラパレード教授のいるジュネーブ大学心理学教室に何度も足を運び、また、クラパレード教授もダルクローズ研究におもむいて実際に教育研究に参与した事実を、現ダルクローズ研究所長、ドミニク・ポルテ教授からきいた。クラパレード教授は、当時二十五歳のジャン・ピアジェをルソー研究所の主任教授として招聘している。そのピアジェはのちにジュネーブ大学の教授として在籍している。これらの事実から、何らかの意味でジャック=ダルクローズも影響をうけていることは間違いないことと推定されるが、ピアジェの心理学で主張されている「いくら印象あざやかなものであっても、見ただけ、聞いただけではイメージにはならない。感動したものに運動がともなわなければイメージになり得ない。」ということを知るにつけても、ジャック=ダルクローズのリトミックにその共通性を見出すのである。”エミール・ジャック=ダルクローズより引用

イタリアの、レッジョ・エミリアの幼児教育を、そのまま日本の幼児教育に置き換えることは、まず困難なことだと思う。
とにかく、今日、明日と過ごしている、二度と戻ることができない幼児期を過ごしている子どもたちに、何が出来るか。

せめてレッジョ・エミリアの教育環境のような広い空間を、
大人の心の中に持つこと。そこからしか、子どもを真に受け止めて、見ることは出来ない。

レッジョエミリア教育について、学び続けます。まだまだこれから。