2014年11月14日金曜日

子どもはなぜ、怒るのか

3歳児クラスの女の子が急に(子どもはいつも急ですが)、

「あれやりたい!」
「お水を入れて、歩いたやつ!」
「スイカに、お水を入れて、そっと歩いた!」

スイカは、この子の中で、何かとつながって記憶として残っているのでしょう。
1年前、2歳児クラスでレッスンをした、
「そーっとね」のレッスンのことだと思います。

お母さんにお水を運んであげよう!というもの。
この下の写真では、子どもがコップだけを持っていますが、
お盆にのせて、お水を運びます。運ぶ先には、お母さんが待っていてくれます。





午前中、1歳児クラスの男の子のお母さま。

 「今、家で、食器を台所に運んでくれることが好きなんです」

先程の3歳児の子と違って、やっと歩き出した男の子。思わず、
食器壊されてしまうんじゃないかって、心配じゃないの?と聞いてみましたら、

 「お父さんが、持って行って、って言ってくれているから」と。
 すばらしいお父さま。

そして、3歳児のお母さま。

 「家中、セロハンテープだらけです」

と笑っておっしゃっている。
またまた、それ、嫌じゃないの?と聞いてみましたら、

 「嫌だけど、やめて、と言ってもやめないし。おもしろそうにしているから。」と。


どちらのお母さまも「わたし」が主語ではなく、「子ども」が主語。

「子ども」は、自立したい、と日々伝えています。自分でやりたい、自分でしたい。
子どもが、急に大きな声で泣き出したり、怒り出したりするのは、その子の気質にも違いはありますが、だいたい、自分でやりたかったのに、大人がそれをやってしまった、ということが原因だと思います。

それならば、自分でなんでもやりなさいよ!と投げ出してしまうと、
自分でやりたいのに、自分でできない、なんとかしてくれよおっかさん!(笑)と、
もっともっとひどい怒りになってしまいます。お母さんに怒っているのではありません。
自分に対して、怒っているのでしょう。

その時に、ここはひとつ、大人が大人になって、一呼吸入れて、
言葉を使わずに、手の動きをだいたい2倍遅くして、見せてあげてください。

子どもは、お母さんの言葉、お母さんの動き、が、はやすぎるのです。
どうでしょう、大人から見たら、新幹線が走り去るような感じなのでしょうか。

子どもは、自分がそれをやりたければ、見ます。じっくり見ます。
レッスンの時に、ハサミを持つ時、スティックを持つ時、のりを指につける時、
じっと見ているでしょう。

まずは、こちらが落ち着いて。落ち着くには、動く。整える。

このあたりは、またいつの日か。







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